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ペットと石のまちで彫刻探求

試験


雑念なく
一心不乱に、時を忘れ ただひたすらに

一心不乱に、時を忘れ
現代は、当時に比較して盆鉢の形も種類もさして多様化している訳でもないのに、自交肚はぞうき広葉樹用の鉢ときめてかかっている向きが多いのは誠に残念である。
特にこれからは、観賞や普及を図る立場になる入々が、自交肚とマツ類との取合いをその根本から理解して、初心者を多様な鉢使いや観賞法に導いてくれれば、鉢植え趣味の楽しさ深さはさらに増すであろう。
とにかく自交肚という一種を把握することは、鉢植え鉢の半分を理解したに等しいほど重要なものであ一ることだけは、事実である。
古陶磁界の交肚と鉢植え界の交畦とは指し示す紬薬が異なる点に注目したい。
古陶磁界でいう自交肚焼とは、明から清初にかけて緑・黄・紫の三彩を施紬した軟陶のことで、作品は、こうす合子や小壺等小さいものが多く、日本と支那と南方諸国との交易船すなわち交肚舟で日本に渡来したので交肚焼の名称となったものである。
産地は北方窯から広東に至る南方窯までの広い地域で焼成されたもので、紬はぬり重ねのはっきり解かる透明粕である。
その同じ交班船で不透明粕を厚く黄自土の胎土に施した宜興窯焼成の鉢植え鉢が渡米し、これが鉢植え界における交班の名称の元となったのである。
不透明粕つまり鉢植え界における交肚粕は、自・黄・青等がありそれぞれの色を冠して自交肚、黄色交肚と称するのである。

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